昆虫飼料で生産された養殖マダイの出荷について

2023.03.29

当社は、昨年6月に国立大学法人愛媛大学大学院農学研究科に寄附講座「昆虫の飼料利用学」を設置し、飼料用の昆虫(ミールワーム)生産の事業化を目指した研究開発を行っています。この研究活動の一環として、同学及び秀長水産株式会社(愛媛県宇和島市)と連携し、ミールワームを原料とする飼料を用いた養殖実証試験を行ってまいりました。この度、本実証試験で生産されたマダイが出荷されることとなりましたのでお知らせいたします。

本件は、昆虫飼料の本格的な利用の第一歩となりますが、当社は今後も、愛媛県、さらには日本の水産養殖の持続化に貢献すべく、この取り組みを推進してまいります。

実証試験の概要

期 間

2022年7月から2023年3月まで(約9か月間)

場 所

愛媛県宇和島市内の養殖漁場

目 的

ミールワームが水産養殖飼料として使用可能か否かの検証

結 果

ミールワームを配合した飼料でマダイを出荷サイズまで安定して育成できた。
また、魚粉飼料で育成したマダイと比較し、遜色のない品質であった。

今後の予定

実証試験で生産されたマダイ8,000尾について、秀長水産株式会社のクラウドファンディングの返礼品として、本取り組みに賛同し支援いただける方へお届けする予定。

また、当社と愛媛大学では、育成したマダイの肉質の詳細解析などを進めながら、ミールワームの利用方法などの改善に取り組み、本格的な事業化を目指す。

  • 実証試験に関する記者発表会の様子①
    (左から中原マネージャー、山川執行役員)

  • 実証試験に関する記者発表会の様子②
    (左から愛媛大学山内農学研究科長、三浦教授)

  • 実証試験で生産したマダイ

  • 試食会の様子