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「エネルギー供給構造高度化法」告示の改正に向けた基本的な方向性に関する当社意見について

経済産業省は、3月28日に開催された総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会石油・天然ガス小委員会において、「エネルギー供給構造高度化法」告示の改正に向けた基本的な方向性について見解を明らかにした。この内容についての当社の意見のうち、特に重要と考える基本的なものを、下記のとおり表明する。

 経済産業省は、①「装備率の向上」にかかる定義に関し、「分子」について重質油分解能力のみでなく残油処理能力に着目するなどの見直しを行った上で、②我が国石油精製業全体としての改善目標を設定し、その目標を達成すべく各社に相応の努力を求めることとなるような「目標とする改善率」を設定する、としている。
 
 しかしながら、経済産業省は平成22年4月9日開催の総合資源エネルギー調査会石油分科会において、重質油分解装置を残油流動接触分解装置、残油熱分解装置、残油水素化分解装置の3つの装置と定義づけた上で、それらの合計能力の常圧蒸留装置に対する比率(装備率)を「究極的には欧米及びアジア主要国並み(19%程度)に引き上げる必要がある」としている。現行告示は、この長期目標を踏まえた第1ステップの措置として定められたものである。それにもかかわらず、今般「分子」の内容を見直すことは、政策の継続性を無視したものと言わざるを得ない。
 改めて言うまでもなく、石油精製企業は長期の経営環境の動向を踏まえて投資その他の重要事項を決定している。政府が自ら表明した長期的な目標を第1ステップが終了したばかりの時点で変更することは、石油精製企業の経営にとって大いなる障害であると言わざるを得ない。当社は、告示の改正にあたっては、「装備率の向上」にかかる定義を変更すべきでないと考える。
 
 既に、装備率が究極的な目標とされる19%を上回っている企業も複数存在する。これら企業にまで更なる装備率の引き上げを求めることは、過分な負担を課すのみならず、最適な設備構成を歪めて国際競争力を減殺させ、ひいては我が国石油精製業全体の衰弱を招き、石油製品の安定供給に支障を及ぼすことが懸念される。
 当社の唯一の製油所である四国事業所の装備率は、もともと20%をこえる水準にあったが、現行告示に対応する措置の結果24%以上と国内石油元売りの中で最高の水準にある。また、当社は既に基本的に重油、残油を出さない「ボトムレス」の製油所となっており、当社の四国事業所は「原油の有効利用」の観点からは既に完成済みの製油所である。このような当社にまで重質油分解装置の装備率の引き上げを求めることは、まったくもって政策として不適切である。 
 
 
 以上、当社の基本的意見を申し述べた。「エネルギー供給構造高度化法」告示の改正が、上記意見を十分に踏まえて行われ、我が国石油精製業全体の国際競争力の強化と石油製品の安定供給に支障を与えないよう、十分な配慮がなされることを切に希望する。

以上